コラム 岩佐堅志の雅楽家ブログ

雅楽合奏会企画「異変プロジェクト」

6回目です。ご愛顧感謝いたします。

私は雅楽を12歳のときに始めました。

当然、最初は趣味でした。といいますか、廻りの大人にそそのかされて始めた、というのが正直なところです。

そんな私が、高校入学と同時に雅楽演奏により謝礼を頂くプロ演奏活動をするようになるのですから、世の中分かりません。以来、30年近くになります。
趣味を仕事に出来た事は、皆さんにとても羨ましがられます。

実際にその事を体験談として講演で話したこともあります。私も、今の立場には不満ではありません。

ただ、ずっとそうであったのか?と言われれば、実はそうではありません。

何度か転機がありました。やはり高校や大学卒業の際には悩みました。

特に大学の時。自身の会(博雅会)を立ち上げたばかりであり、主宰である私が会を投げ出すわけにもいかない。

学生という身分に守られていた私は、不安というより私にとって楽しい雅楽が仕事になり、その結果雅楽を嫌いにならないだろうか?という危惧の方が大きかったのです。
しかしながら、とある人にアドバイスを頂き、別の考え方が出来るようになりました。

それは、仕事の雅楽とは別に趣味として雅楽を楽しむ場を作ろう、と考えたのです。

仕事ですと、どうしてもコストの事や廻りのメンバーの事など沢山考えなければならない状況になります。

いくら良い演奏が出来たといっても、それが赤字であればそれはプロとして失格です。

優先されるのは効率であり、その上演奏レベルも問われる。非常に難しい仕事で、毎回神経を使っています。


その場の他に、私が個人として雅楽を楽しむ、具体的には雅楽の合奏会を開催し、私もイチ参加者として参加する。

掛かる費用は参加者で割勘。つまりは、自分も対等に雅楽を楽しめる、そんな環境を整備してみたわけです。

これが大当たりでした。

楽しいってもんじゃない。

何で皆こんな楽しいことをやらないのだろう?と。

今でも月に一回開催しています。色々な雅楽愛好家の方がおられて、交流するのも楽しい。もちろん技術的な部分も非常に刺激を受けます。
東京で始めたこの企画、今では名古屋・神戸でも同様の合奏会を開催するようになりました。

この雅楽合奏会の集まりの名前を何にするか?という話になり、参加者の一人が「東京から雅楽の世界に異変を起こしましょう!」と言いますもので、これらの雅楽合奏会企画のことを「異変プロジェクト」と言う様になりました。これを読んでいる貴方、次は貴方の町に伺うかも知れませんよ!


最後に、練習会だけではなく公演活動も同様に進めています。

次回公演は6月30日(金)大阪・難波で開催する「ナンバで雅楽を聴く会」です。2回目の開催です。入場料は800円。「このコラムを読みました!」で300円引きの500円で入場出来るようにします。

どうぞ、気軽に雅楽を楽しんで下さいませ!

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岩佐堅志

奈良県天理市出身。 12歳より雅楽を始め、15歳より演奏・演舞を中心としたプロ活動を開始する。
専攻は横笛(龍笛・高麗笛・神楽笛)・左舞・琵琶。横笛・琵琶を上明彦氏、左舞を池邊五郎氏に師事。
◇雅楽演奏ユニット「博雅会はくがかい」を結成し自ら代表に就任。
以来、博雅会としても全国各地で演奏活動を展開している。
◇個人的な演奏活動としては、雅楽の世界には珍しいマルチプレーヤーとして活躍している。
◇雅楽管楽器の演奏においては鳳笙・篳篥をも含む全てに通じ、雅楽の舞のレパートリーは約20曲を数え、雅楽における絃楽器・打楽器や古代歌謡にも明るい。
雅楽曲の作編曲なども手がけ、舞に関しては、全ての演目において「舞譜」を作成する。
◇雅楽講師としてもECCアーティストカレッジ雅楽コース講師(~2006)、NHK文化センター雅楽講座講師(神戸)、京王友の会雅楽講座講師(東京)、富山県小矢部市無形文化財・高知山内神社、他多数で講師を勤めるなど、全国各地に門下生を持つ。
◇「異変プロジェクト」と称し、地域の雅楽演奏活動を盛り上げる活動を行っており、現在東京・尾張一宮・神戸などで活動中。

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