No.07

STAGE

元理系男子の舞台と花火と脚本戦記

稽古場

「おはようございます!」
という挨拶と共に、役者、スタッフが稽古場に続々と入って来る。
アップをしたり、舞台の間口や奥行き、ゼットの位置などをメジャーで測ってバミリを貼り、準備が整ったら、改めて全員で

「おはようございます!宜しくお願いします!」

と挨拶をして稽古は開始される。

演出が今日の大まかな稽古の流れを説明して、いざ稽古という具合だ。
読み合わせ、立ち稽古、返し稽古、通し稽古、抜き稽古、さらに作品によってはダンス稽古、殺陣稽古と、一言に稽古と言っても様々であるのだが、決められた稽古期間に最高の作品に仕上げるべく、演出や演出補佐達が稽古の段取りを組むといった具合である。

作品や演出家、稽古の残りに日数などによって、その稽古場の空気というものは全く違う。
私などはどちらかと言えば、笑いやすく柔らかい空気を作り、役者さん達が稽古でいろんな事にチャレンジしやすい状況を作る方なのだが、たまに命のやりとりなどがある作品などを演出する機会があると、やはり緊迫した空気を稽古でもきっちり作ったりする。
人というのはとかく染まりやすかったり、馴れてしまう生き物なので、稽古場の空気作りというものにとても気を遣っている。
あと、これは賛否両論があると思うのだが、私は若い役者に語気を強めることをほとんどしない。つまりは怒らない。勿論、共演者やスタッフさん、お客さんに敬意を欠く行為などをしてしまった役者さんなどには怒るようにはしているが、基本、ダメだしなどでも語気を強めないし、こうしろ、とか、ああしろ、という事もストレートには言わないようにしている。

怒られないとやらない、怒られるまで自分で考えない、もっと言うと、怒られる事を恐れて、無難な芝居に終始する役者さんを生み出さないためだ。

お芝居も人生と一緒で何が正解かがわかるのはだいぶ先だったりする事が多い。だから、稽古は失敗するところでもある。これは違うな、という事の積み重ねが、より正解に近づいてるという唯一の道標だったりするのだ。
合ってようが間違っていようが、自分がこうだと思ったことを全力でやるという事はまず最初に教えておく必要がある、だから、若い役者さんは怒らないのである。

「お疲れさまでした!ありがとうございました!」

という声が稽古場に響き、その日の稽古は終了する。

ところが、まだ大半の役者は帰らない。
お芝居の稽古には第2の稽古場と呼ばれる場所があるのだ・・・。
平たく言うと、みんなで行く飲み屋が、第2稽古場と呼ばれる場所だ。
例えば、稽古期間が1か月ならば、稽古終わりに毎日行くという事がほとんどである。
安酒と安い肴をみんなで囲みながら、
大半は芝居と関係のない笑い話ばかりだが、そこでは、雑談しながら共演者同士がお互いへの理解を深めたり、気付けば先輩が後輩に芝居の助言をしていたり、作品の問題点をゆったり話し合ったり、新たな企画が唐突に決まったり、芸名が決まってしまったり、なんだったら次の出演が決まったりすることもある。お酒も入り、リラックスした状態なので、稽古場とは違ったアプローチが出来るため、この第2稽古場で産まれたモノも多い。

もし、終電間際、居酒屋からダッシュで走っているジャージ姿、もしくは大きな荷物を背負っている集団は役者達の可能性が高い。身なりはともかく、みんな良い顔をして走っているのを、私もよく見かける。

12月7日~11日に短編コメディ3本立ての公演が大阪は日本橋であって、私もその一本を演出しています。関西の実力派役者が集結した公演ですので、もし、ご都合が合い、お越し頂けたなら幸いです。

iPpei『メガネニカナウ3』

【日程】
2017年12月
7日(木)19:00
8日(金)14:00/19:00
9日(土)14:00/19:00
10日(日)13:00/18:00
11日(月)13:00/17:00
【場所】
in→dependent theatre 1st
【料金】
前売り・当日共
一般:4,000円
学生:2,500円
【ご予約】

https://ticket.corich.jp/apply/86573/023/

COLUMN

おすすめコラム

こちらも読まれています

import_contacts
READ MORE

常識を検証する力

科学的という確実な不確実

import_contacts
READ MORE

1、2の、3、☆C☆!

脳とマジック

import_contacts
READ MORE

RQ Lover

レースクイーンの罪

import_contacts
READ MORE

天理市民なら知っておきたい○○!

これだけは知っておきたい!京奈和自動車道

NEW
import_contacts
READ MORE

どきっ! 猿でも楽しめるネット冒険!

天理市民(関西人)を理解する為に必要な20+1の説明書

import_contacts
READ MORE

万巻の書を読み、ホンドーリをゆく。

箸もてば

NEW
import_contacts
READ MORE

岩佐堅志の雅楽屋ブログ

大道芸と雅楽

天理系  Copyright (C) 2017 Tenrikei. All Rights Reserved.